永木三月のテイスティングログ: 浅草橋カレー会人気No.1レシピ! 自家製ミントポークカレー!

2016年12月30日金曜日

浅草橋カレー会人気No.1レシピ! 自家製ミントポークカレー!

カレー会人気No.1レシピ! 
ミントポークカレー!  

毎週火曜日に開催して来た、イベント駆動型シェアハウス『浅草橋ブレッドボード』のカレー会。  
私の一ヶ月の南インド渡航を期に、浅草橋で料理担当を務めさせて頂いたカレー会は一区切りを迎えました。 


それに当たって、これまで作ってきたカレーの人気投票をFacebookで開催。(投票頂いた皆様、どうもありがとうございました!)

めでたく最多得票を頂いたカレー「ミントポークカレー」(11/1カレー会にて提供)のレシピを公開します!

パウダースパイスも全てホールスパイスから挽いた自家製です。ピューレにしたパイナップルと、パウダースパイスでたっぷり入れたペパーミントがミソになっています。

ほろっと崩れる豚肉と、ブイヨンでのびのびとした旨味のグレービーが楽しめる、とっておきの一皿です。少し手間はかかりますが、ぜひお試しあれ!


材料(4〜5人前)

油         60cc
ホールスパイス   
 八角       1個   
 シナモン     1/2本
 シナモンリーフ    1枚
玉ねぎみじん切り  250g(中1個)
生姜擂下ろし    10g
にんにく擂下ろし  10g
トマトピューレ   
パイナップル    50g(ミキサーで滑らかなピューレにしておく)
パウダースパイス
 コリアンダー   大さじ1
 カイエンペッパー 小さじ1/2 
 クミン      小さじ1
 ターメリック   小さじ1/2
 ペパーミント   大さじ1弱
 クローブ     小さじ1/4
 ブラックペッパー 小さじ1/4
 ナツメグ     少々
塩         小1/2〜1
チキンブイヨン   500cc   
   水        1ℓ
   鶏肉       もも肉一枚(300g程度)
   玉ねぎ      1/4個
 人参       1/4本
 ねぎorセロリ         1/4本
   ローリエ     1枚
豚肩ロース     500g
 マリネ材料    
      塩       小さじ1(5g)
  生姜すりおろし 0.5g
  大蒜すりおろし 0.5g
  クミン     小さじ1/4
  ナツメグ    少々
   ブラックペッパー 小さじ1/4
   マスタードシード 小さじ1/4
バルサミコ酢(カレー仕上げ用) 大1/2強
カスリメティ(トッピング用)  少々  

ホールスパイス=挽かずに使うスパイス
パウダースパイス=粉の状態で使うスパイス  豚肉のマリネ材料で使うスパイスは、全てパウダースパイスです。 

パウダースパイスとして使う物は、ナツメグとターメリックを除き、全て乾煎りしたスパイスを挽いています(乾煎りについては、あとで書きます)。
また、パウダースパイスは、全て粉の状態で計量しています。   


作り方

1.下ごしらえ(ブイヨン編)

ブイヨンとは、和食でいう出汁のことです。
今回は手軽に取れるチキンブイヨンを紹介します。

鶏肉は表面の水気をよく拭き取ります。材料を全て鍋で合わせてから、コンロで加熱。玉ねぎに加えてにんじんやセロリ、あるいは生姜などを少量入れても良いでしょう。野菜が多いと味が甘くなりすぎるので気をつけましょう。

沸騰するまでは強火で、沸騰したら弱火でアクを取りながら加熱します。
沸騰してから1時間は加熱したいところです。肉の味がなくなるまで(出汁が出切るまで)やるのが理想ですが、1時間程度でもそれなりの濃度にはなります。

できたブイヨンをキッチンペーパーなどで漉すと、より濃厚な出汁になります。


2.下ごしらえ(パウダースパイス編) 

スパイスを細かい粉にするには、ミルミキサーが必要です(私はマジックブレットを使っています)。ない人は最初から粉のものを買って調合しましょう。 

スパイスを挽く場合は、必ず事前に乾煎りをします。乾煎りとは、フライパンに油を引かずに食材を加熱することです。湿けていたり温度が低い状態では香りが十分に際立たないので、この作業はとても重要です。 

乾煎りの際には、使うスパイスを全てフライパンに入れてから弱火で行います。
フライパンを水平に保ちながら、小さい円を描くように常に動かしていましょう。
スパイスの香りが立ってきたら、粗熱を取り、ミルミキサーで細かいパウダーにします。 

グレイビーに使ったパウダースパイスの調合。これが香りの中心となる。手前から時計回りに、ペパーミント、コリアンダーシード、ナツメグ、ターメリック、カイエンペッパー、クミン、クローブ、ブラックペッパー(分量は写真の通りではありません)。

3.下ごしらえ(豚肉編)

豚の肩ロース肉を大きめの一口大にカットして、マリネ材料を満遍なく塗りこみ、1時間ほど置いておきます(ブイヨンを取る前にやっておくとちょうど良い)。

工程9までに、表面だけこんがりと焼き目をつけて(「リソレ」という作業です)おきましょう。フライパンにたっぷりの油をしいて強火で熱し、半ば揚げるようにして、短時間で表面だけを焼きます。玉ねぎを炒める作業と並行でできると良いでしょう。


4.調理開始——油にスパイスの香りを移す

鍋に油とシナモンリーフ以外のスパイスを入れ、弱火で熱します。スパイスの香りが出て来たら、シナモンリーフを入れ、シナモンリーフが焦げないうちに玉ねぎを入れます。 


最初に油に香りを移すスパイス(スタータースパイス)の八角、シナモン、シナモンリーフ


5.玉ねぎを炒める

中火から強火で玉ねぎをヘラで潰しながら炒めましょう。玉ねぎが少し焦げ付いて来たらお湯を少量注ぎ、焦げ色を全体に行き渡らせます。この作業を繰り返し、かさが減るまで炒めましょう。 (3でも書きましたが、豚肉のリソレはこの作業と並行でやると良いです) 


6.にんにくと生姜のすりおろしを入れる 

火を弱め、にんにくの生臭さがなくなるまで炒めましょう。


7.トマトとパイナップルのピューレを入れる

全体によく馴染ませるようにして、ヘラで混ぜながら炒めます。
 
このような状態になります。左下の方に飛び出しているのはシナモンです。

8.パウダースパイスと塩小さじ1/2を入れる

弱火で全体が滑らかなペーストになるように炒めましょう。30秒〜1分ほど炒めることで、パウダースパイスの粉っぽさが取れて香りが際立ちます


9.リソレした豚肉を入れる

ヘラで全体を軽く馴染ませます。 


10.チキンブイヨンを入れる

ブイヨンを入れて、蓋は開けたまま1時間ほど煮込みましょう。肉はほろっと崩れるくらいを、グレイビーはとろっととろみが付くくらいを目指します。肉に火が通る前にとろみが付きすぎた場合は、水(残っていればブイヨン)を足します。

豚肉から出る油がかなり浮くので、おたまなどを使って取り除いておくとよいでしょう。

煮込んでいるときの様子


11.バルサミコ酢を入れる

肉に火が通ったら、バルサミコ酢を入れて、5~10分ほど煮ます。この作業で香りと味にキレを出します。
最後に塩で味を整えましょう。味見は大事です。


12.盛りつける

ご飯と一緒に盛りつけます。写真はターメリックとクミンを入れて炊いたライスですが、白飯でも大丈夫です。カスリメティというインドのドライハーブを少量散らして完成です。

完成!

いかがでしたでしょうか?

出したイベントがバースデーパーティだったので、お肉のゴロゴロした、カレーライスとしてシンプルにポップに美味しい一品を目指しました。
再現には材料が多くて大変かもしれませんが、参考になれば幸いです。


「テイスティング専門家のカレー会」について

浅草橋のシェアハウス「浅草橋ブレッドボード」では、毎週火曜の夜8時からカレー会を開催しています。  
普段は、シェアハウスのイベントとして開催していますが、月に一度その場をお借りして、私の主催する「テイスティング専門家のカレー会」を開かせて頂いています。

今年最後の南インド会から「大根としめじのサンバル」

日本酒、ワインと合わせたり、マルシェで買った美味しい野菜を使ってカレーを作ったり、毎回様々な趣向を凝らして開催中です(直近の会のイベントページがこちらです)
ご興味のある方は、お気軽にどうぞ!

0 件のコメント:

コメントを投稿

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...